スペシャルフィッシングレポート


ジュンちゃん、オーストラリアを釣る!!、ところが大空振り!

第1話 <ケアンズからダーウィンへ>

 

 バラマン爺さん、こんにちは。

釣れない君と呼ばれているジュンのオーストラリアフィッシングサファリもそろそろ終盤に近づいてきたので、レポートを送ります。これを呼んで、オーストラリアのフィッシングの真髄?を少しでも感じる事が出来て、お客さんが増えることを願ってます。
但し、これが原因でお客さんが来なくなっても責任は取りません。あしからず。
 


 まずは、登場人物を紹介しましょう。

今回のリポートを送ってくれた「釣れない君」ことジュンちゃん。なんと、その手にはバラマンディーが!!。そんなに簡単に釣れていいのか?。
ジュンちゃん(釣れない君)
今まで釣った大物
 ・アメリカで釣ったブラックバス
  (60センチ約、3〜4キロ)
 ・千葉の館山で釣った大アナゴ
  (80センチ)
 ・東京湾で釣ったカレイ
  (38センチ)魚拓にて確認可
 ・千葉の飯岡沖で釣ったアイナメ
  (39センチ)
ルアーフィッシング歴: アメリカでバスフィッシングを少々、東京湾でシーバスを少々、ケアンズで少々。ただしケアンズではバラの釣果なし。

同乗者ミホ(夕陽マニア)
釣り経験なし。秋田県出身。
見た目は、普通の女の子。初対面の印象は、「変な子」。性格は????。
 

ケアンズを出発し、オーストラリア大陸の北岸を走破し、インド洋岸のパースまで、まさにフィッシングサファリを敢行すべく計画を立てる。だが、予算が極端に限られているため、1400ドルでフォードファルコンのステーションワゴンの20年ものを調達し、ガソリン代を節約するため同乗者を募集した。

募集広告の内容は、・・・・。

Fishing Mate 募集
4月10日出発で1ヶ月半ほどかけてダーウイン経由パースまで釣りとダイビングで回る予定です。車は僕のステーションワゴンで、なるべく節約しながら行きたいと思っているので、車中泊が多いと思いますが、途中バッパー(バックパッカー、安宿の略)などの宿泊施設も使う予定でいます。
釣りの経験の有無は問いませんが、ルアーを投げられる方が楽しめると思います。
出来なくても投網で小魚、エビ等を取りそれを餌にしてベイトフィッシングも行う予定です。もちろん釣った魚は、お刺身にしたりバーベキューにします。ダイビングは、西オーストラリアで実施する予定です。
一緒に大物を釣りながらガソリン代をシェアしてくれる方、興味を持った方、お電話お待ちしてます。                                                                          JUN

この募集広告にバイトしてきたのが、今回の同乗者、ミホでした。女性だったので、ちょっと迷いましたが、この長旅に花を添えてくれるだろうことを期待して、ミホに決定。

いざ、メーターオーバーのバラの待つノーザンテリトリーへ!!。

まず、初日は、ヨーク半島の反対側、カルンバの町へ、と思ったのですが、20年モノのフォードの体調を心配して、様子を見ながら時速100キロペースでゆっくり走ったので、手前の町、ノーマントンのキャラバンパーク(以下キャラパー)で1泊する事にしました。
ところが夕陽マニアの彼女は、あまりにも何もない町とキャンプ場の暗さにショックを受けたようで、さっそく弱音を吐いていました。

次の日、カルンバに行くのをやめて西にあるBurketownまで足をのばすことにしたので、事前に道路事情を確認する必要がありました。ケアンズで一緒に暮らしていたシェアメイトの話ではノーマントンから西ボロルーラまでの道は、多分シールドしてあるだろうという話でしたが、ポリスの話だとシールドはしていないとのこと。 ただ、雨期も明けているので、多分普通車でも大丈夫だろうというで、そのままBurketownへ向かって出発したのですが、・・・・。

道路は、ダートロードで、おまけに雨季が明けたばかりで、ところどころに水溜りがありましたが、比較的運転しやすく、時速80キロくらいで走れるほどでした。ところが、ノーマントンを出発して、50kmを過ぎたとあたりで、大きな水溜りが道路の真ん中にあるのを見つけ、速度を落としてサイドから通り過ぎようとした時、

「あ、あれ?。」。

車は、泥にはまり動かなくなってしまいました。

「やっちゃった」。

ここで、立ち往生?、とかなり不安になりましたが、10分ほど過ぎた頃、幸運にも後ろから4WDが来たので事情を話して引っ張り出してもらいました。

このダートを走ってダーウィンに向かうことにかなり不安を覚え、やはり引き返す事に。結局、アラフラ海沿いをメーターオーバーのバラを求めて走り抜ける計画は、早くも断念。道路事情のいい内陸部を走りぬける事にしました。

行き先は、南にあるマウントアイザ。
結局、遠回りをしなければいけなくなってしまいましが、車でも故障して「無謀な日本人」になるよりはましです。

マウントアイザからは、ほとんど内陸で、とても暑い上に、ハエが多いし、一人で運転しっぱなしだったの結構大変でした。夕陽マニアの彼女も運転免許を持っているのですが、一度運転してもらったところ、運転座席の高さが足りないとかいうことで、

「私には運転できません」、ときっぱり言われてしまいました。

バンクから挑戦したボロルーラのフィッシングスポット。どうです、釣れそうでしょう。
ウビルロックのアボリジニーの壁画。
夕日マニアの彼女も絶賛したウビルロックの夕日。
運転して2、3日でしょうか、僕にはとても長く感じましたが、なんとかボロルーラに着くことが出来ました。この町にはマッカーサーリバーが流れていてバラマン爺さんからプレゼントされたフィッシングのガイドブック「フィッシュファインダー」によると、バラトーナメントも開催されているほどバラの魚影が濃いとかで、とても楽しみにしていた町です。

ところが、長時間の運転の後、かなり疲れ果てて町に着いてみると、ガソリンスタンドとスーパーマーケットしかない、町というよりは、村と言った方がふさわしいような場所で、疲れた我々に効果的なボディブローを食らわしてくれました。しかもキャラパーには、ガスコンロとかバーベキュープレートなどはなく、薪も自分で割るようなところでした。

じっとしていてもおなかは膨らみませんから、疲れ果てた体に鞭打って、蒔き割りをして食事の支度です。夕陽マニアの彼女は、僕の作った料理を寝て待っているだけです。

なんていい子なのでしょう。

時々見せる笑顔が天使に見えてきました。

次の日、待ちに待った釣りをする事に。
いくらか情報を集められたので、そのポイントでベイトフィッシングを試すことにして、自前の投網でベイトフィッシュをゲットしようとしたのですが、ステッィクフィッシュ(木の枝)ばかりで肝心の餌になる魚は全く取れませんでした。夕陽マニアの彼女も少し歩いては、日陰を探しては座るという繰り返しで、別段手伝ってくれるわけでもなく、ちっとも餌取りがはかどりません。

しかし、道路をはさんで川の流れが急なところで投げたところ、20センチ以上のマッドへリングやサヨリ、ダツなどいくらでもとれました。
ラッキー!。早速、釣りの開始です!。

何回か場所を変えながら竿を出してみたのですが、全くアタリがなく、夕陽マニアの彼女も「こんなところじゃ釣れないよ。」とか言う始末。

いっそのこと川に落とした方がいいかと何度考えた事か。

1時間ほどポイントを変えながら移動しました。次のポイントまで来て、釣竿をセットして彼女の方を見ると、すっかり暑さでばてている様子でした。この娘は、やっぱり連れてこなければ良かったと思った瞬間、後ろを見ると、待望のアタリが!!、と思って竿を手に取ろうとすると、

「うおー!!」、竿が川の中に引きづり込まれる〜!!。

?????、一瞬のうちに竿ごと持って行かれてしまいました。

ドラグを目いっぱい締めていたことを忘れていました。

この時のショックは一生忘れられません。大物用に太目のナイロンラインに交換したばかりの「JARVIS WARKER」のスピニングリールと20ドルで買った竿は、2秒で消えてしまいました。

気を取り直して釣りを続けましたが、小さい当たりのみで釣れません。彼女も疲れたというので、ひとまずキャンプ場に置いておくことにし、後で、一人で戻ってくることにしました。どうすれば座って餌釣りをしていて疲れるのでしょうか?

彼女をキャラパーに置いて、戻ってきたところは、いかにも釣れそうなところで、倒木なんかがあったりしていい感じです。
1本は餌をつけて川の中へ、もう1本はルアーをキャスティングしながら待つこと10分。先ほどの失敗を繰り返さないためにもドラグはゆるめにして、念のために泥に差し込んでおきました。

しばらくして、突然竿が激しくしなりました。

バラだ! デカイ!!

ジャンプして姿を現し、恐ろしい勢いで10メートルほどラインを持っていく!
水面から見た感じでは90センチ!

夢にまで見たデカバラと格闘すること約1分。もうすぐこの腕の中に抱けると思った瞬間、突然倒木の中に走りこまれラインブレイク・・・。

気を取り直してキャスティングを続けて40分くらい経過したところでまたもやベイトフィッシュに大きなアタリが!!。今度は、軽くジャンプし、水面をいくらか走った後、なぜかフックが外れてしまい、またバラしてしまいました。さっきよりは小さいものの、おそらく70センチオーバーです。

こんなにデカバラが頻繁にアタックしてくるなんてすごい川です。しかも僕以外に釣り人がいないので、いくらでも釣れそうな雰囲気です。その後も粘ってキャスティングを続けましたが、ベイトにしかバラのアタリはなく、この2匹をあわせて5回、バラのアタリがありました。バラしたバラは計3匹。しかも時間にして約3時間。バラかボウズかの世界。最高です。

帰ってからまだ興奮冷めやらぬ僕は、夕陽マニアの彼女にその話を興奮気味に語りましたが、全く相手にしてもらえませんでした。いつものように彼女の分と2人分夕食を作り、明日リベンジをしたい旨伝えましたが、彼女は

「早くこの町を出たい。」と言ってくれました。

ホントにいい子です。

その後、マタランカ(温泉で有名)でもルアーフィッシングは空振り。

結構頑張ってストラクチャーに向かってキャストし続けましたが、全く反応がありませんでした。続けているうちに集中力が切れてとうとうルアーを二つ引っ掛けてしまいました。回収しようにも、泳がないと取れない距離です。

「どうしよう…。」

マタランカ沿いにあるその川は完全にフレッシュウォーターで、ワニはいないようでしたが、さすがに気が引けたので、カヌーを拝借することにしました。ボートランプにはオージーの少年二人が釣りをしていて、事情を話すと「助けが必要か?」と聞いてきたので必要だと答えると一緒に回収を手伝ってくれることになりました。

しかし、お金を払わないと手漕ぎ用のオールが借りられないので、近くに落ちていた硬い木の皮を使ってオージーアドベンチャーをすることに。回収するのにかなり時間がかかったものの、映画「スタンドバイミー」のような悪戯っぽい冒険が出来てかなり楽しめました。

キャサリン渓谷の川岸から、川を望む。水面に見える小さな点はカヌーです。
アーチャーフィッシュ(鉄砲魚)を持つジュンちゃん。これって片手を伸ばして写真を撮ってるんだよね。
ありがとう。この努力、嬉しいよ。でも魚はもう少し大きいのにしようね。
キャサリンの渓谷では、カヌーを借りて3時間ほど釣りをして、スーティーグランタ1匹、アーチャーフィッシュ2匹。そのうちの1匹は水面で遊ばせていたところ60センチ程のナマズが突然、濁った水の中から現れて、丸呑みされ、ルアーごと持って行ってしまいました。なかなか楽しいフィッシングでした。ここでもバラが釣れるらしいのですが、カヌーの受付のおにいちゃんは、何度も挑戦したけど見た事がないといってました。

マタランカ、キャサリンを経てカカドゥへ。

ここで有名なのはイエローウォーターというビラボンですが、フィッシングツアーが半日120ドルだったので、とうてい払える金額でもなく、ショアからチャレンジしました。バラを期待していたのですが、小さいターポンやアーチャーフィッシュ(鉄砲ウオ)が舐めていくだけでさっぱりでした。また空振りです。

この周りには沢山のビラボンがあるのですが、雨季が明けたばかりでほとんどが通行止め、一般のツアーも開催していませんでした。

ここで夕陽マニアの彼女ともめるてしまい、別れの時が・・・。原因はこうです。

彼女:「ウビルロックというところがあってそこの夕陽が綺麗なんだって」

僕:「へ〜そうなんだ」「全然興味がないからな〜」「どうしようかな〜」

彼女「釣りにつきあっているのになんで行かないのよ!」

ちょっとだけからかったつもりだったのですが、突然逆上されて、ムカッときた僕はこう答えました。

僕:「ケアンズでリフト募集なんて書かなかったし、Fishing Mate募集って書いてあったでしょ? しかも行く前に会って話したときにあれだけ釣り中心で観光には全く興味持ってないことを話したでしょ。」

この言葉を強く言ったのがこたえたのか、彼女はテントの中に入って泣き始めました。その夜です、「ダーウインで降ります。」と彼女から聞かされたのは。

よかった。内心ほっとしました。
今まで出会った女の子の中でも10本の指に確実に入るくらいの手間のかかる女の子とは、もうかんべんです。この旅の間、一度もムラムラこなかった僕の感性は正しい。

股間は正直です。

次の日、予定ではシェーディーキャンプやコロボリーキャンプなどに行く予定でしたが、変更して、アーネムハイウェイ沿いにアデレードリバーに向かうことに。夕陽マニアの彼女は、「ジャンピングクロコダイル」のツアーへ、僕はその間、フィッシングポイントの調査です。ツアーは約2時間30分。

ようやくいい情報が手に入りメインロードの橋脚脇で釣る事にしました。ベイトフィッシングがいいとのことでしたが、全くベイトが取れなかったのでルアーで狙う事に。

この橋脚の下でもバラマンディーにもてあそばれる。
5投目くらいでなんとバラのバイトが!!
「バフッ」という捕食音と共にボマーロングAに食いついてきました。しかし、周りは木の枝だらけで10秒ほどでラインが引っかかってしまいましたが、なんとか引きずり出してランディングという直前、足元2メートル先でまたラインがひっかっかってしまい、今度は取れそうにありません。

「ジャンピングクロコダイル…」、そうこのあたり一帯は危険です。

だけど泥沼に足を入れて少し歩かないとランディング出来ないしなぁ…、と考えているうちにバラにジャンプされ、ラインが木から外れたものの、バラシ。

写真を撮れなかったのが残念です。40センチ程のちびバラでしたが、ダーウィンで初バラにお目にかかれて、楽しめました。彼女にはその話をしても多分なんの反応もないだろうと思い、何も話しませんでした。結局、この日の午後、ダーウインに着いてさっさと別れる結果になりました。

ダーウインでも相変わらずテント生活。

ダーウィンのフィッシングポイント。
今までと違うのは、オカズにもならない夕陽マニアがいないこと。早速、フィッシュファインダーでチェックしたところに足を運んでみましたが、意外と遠く、しかも釣れそうな雰囲気がしないところが多く、がっかりでした。ここでは、完全に空振りです。ボートを借りれば少しは違ったかもしれませんが、ダーウインの暑さも手伝ってか、あまり気乗りせず、ボートは借りませんでした。

結局、4、5日滞在して、今回の旅のバラフィッシングのメインエリア、ノーザンテリトリー北部へ出発です。目的地は、シェーディーキャンプ!!。

朝7時に起きて支度を済ませいざ出陣!!

「・・・」

エンジンが掛かりません。
大丈夫、シェアメイトのジョンに教えてもらった方法で叩けば掛かるのさ!。ダーウインに行く間に何度かエンジントラブル(ギア)があったけど、いつもと同じ!!

「・・・」

やっぱり駄目みたいです。

観念して修理しようと街まで行く事にしましたが、その旨を近くのオージーに伝えると、ちょっと見せてみろと言ってエンジンをチェックしてくれました。「バッテリーは大丈夫なんだけど、ギアが調子悪くてエンジンがかからないんだよ」、「何回か叩いたけど駄目だったよ」というと彼も叩いて見せた後、ドライバーを貸せと言う。10秒後、「ブオーン」と、エンジンがかかりました。オージー最高です。

君はレジェンドだよ!!。

この時、僕は2度も助けてくれたオーストラリア人を尊敬しました。
予定外のトラブルの後、少し遅れて遅くざ出陣!!
 
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