スペシャルフィッシングレポート

マーリン(カジキ)のホットスポット、リボンリーフNo.10

 10月9日から16日まで、リピーターのお客様、小川様に同行して、1000ポンド(454キロ)オーバーのグランダーをターゲットに、マーリンのヘビータックルに出かけてきました。

行く先はケアンズの北200キロのところにあるリザード島の沖合い、リボンリーフのナンバー10です(地図参照
)。 ここは、この時季、1000ポンドを超える大型マーリンが最も数多くつれる、世界中のアングラーの憧れのフィッシングポイントです。今回は、クックタウンまで空路移動し、その沖合い、リボンリーフのナンバー5から釣り上がり、ナンバー10まで移動するスケジュールを組みました。

 新月の大潮が10月14日で、この潮にあわせて、昨年来、日程を調整した釣行だったので、小川様もかなり気合を入れて、ケアンズにやってこられました。
 


第1日目(10月9日)

クックタウンの桟橋、ボートは41フィートのフィッシングクルーザーです。
100キロ程のタマカイ。ここまで姿を曝されると、釣ってやろうという気持ちが失せてしまいます。
タマカイに遊ばれる私?
リーダーで引き寄せてタギング
ラインをカットするためになるべく間合いを詰める
最後のジャンプ
インカット。サイズは850ポンド(400キロ弱)
今回最初の大物に思わず笑みが
今回、ホステスとして乗船してくれたヘイリー嬢。携帯の圏外だったので、友達と電話ができなくて、「そんなこと乗船前、何も聞かされなくて、私は騙されたわ!! シュノーケリングもふんだんにできると聞いたのに!!」とぶつくさ言いながら、それでも我々に食事を作ってくれました。
 早朝ケアンズに到着してすぐ、チャーターしてあったセスナ機に、他のGTフィッシングの3名のお客様と同乗してクックタウンへ。クックタウンで、GTフィッシングの方々と別れて、それぞれのボートに分乗して出船です。クックタウンからそのまま沖に向けて船を走らせれば、リボンリーフ・ナンバー5あたりで外洋に出られます。

最終的には、リボンリーフの中のマーリンのベストスポット、最北端のリボンリーフ・ナンバー10まで北上するのですが、この日は、持参されたタックルの調整もあって、スタートフィッシングが午後1時頃になってしまい、ナンバー5〜6辺りでフィッシング。

その日は、このエリアで3艇ほどすでにフィッシング中。 2時ごろ、目の前のボートでフッキングした様子で、ボートがかなりのスピードで後進しはじめ、その直後200ポンドクラスのマーリンがジャンプするのが見えた。そろそろマーリンが浮いてくる時間帯のようで、こちらも気合を入れる。

しばらく辺りがなかったが、4時ごろ、右舷側のクィーンフィッシュのスイミングベイトに黒い影がフォローし、消えたかと思ったら、リールが唸りを上げ始める。当たりのあったリールを直ぐにフリースプールにし、マーリンにベイトを好きなだけ持っていかせる。十分にベイトを飲み込ませるためだ。バイトのなかった左舷側のリールは、スイミングベイトに飽きたマーリンをいつでも誘えるようにスタンバイさせる。十分ベイトを飲み込んだ頃合を見計らって、ドラッグを閉め、ラインを一気に巻き取りにかかる。ラインテンションが次第に強くなり、マーリンがフッキングしているのを確認。ドラッグが滑り始める。ロッドをファイティングチェアーにセットし、アングラーのハーネスにセッティング。別のロッドはすばやく回収し、キャビン内に収容。デッキ上をクリアーにし、ファイト開始である。

遠くの方でマーリンがジャンプし、サイズが250ポンド程の中型のマーリンと判明。このタックルではよほどのことがない限りばらす心配もなく、これからの釣行を考えると、ちょうど練習サイズである。ファイトタイム、わずか10分程度でタグアンドリリース。

その後は当たりもなく。今夜の停泊地、リボンリーフNo5のインリーフに投錨し、初日を終える。


第2日目(10月10日)

 8:30頃出発し、インリーフでベイトフィッシュを調達したあと、11時頃、リボンリーフNo8とNo9の間から外洋に出て、北上し、No10を目指す。さすがにホットスポットだけあって、リボンリーフNo10には10隻ほどすでに出船していた。釣れればすぐにわかるような距離でトローリングを続けるが、2時ごろまでは、どのボートも当たりがない。

2:30頃、左舷側のカツオのスキッピングベイトにマーリンがフォローしはじめる。ビルと頭を水面に出して、ベイトを追いかける様子がはっきりと見える。その瞬間、アウトリガーからラインがはずれる。ドラグをフリーにし、ベイトを好きなだけ持っていかせる。緊張の一瞬だ。ドラグを再びセットし、ラインを回収。次第にラインにテンションがかかり「OK!、フィッシュ、オン!」。この掛け声と同時にクルーが動き出す。

ドラグをセットしてすぐ、その巨体が中に舞う。かなりの大物だ。間合いを詰めながら30分程経過。ボートから10メートル程度の距離まで何度か引き寄せるが、そのとき、かかったマーリン(推定850ポンド)と同じサイズのマーリンが他に3匹、一緒に付いて泳いでいるのが確認できた。その巨体は魚というよりモンスターと呼んだ方がぴったりのサイズばかりで、唖然とさせられる。ボートを後進させ、魚との間合いを目いっぱい詰めたとことで、ファーストデッキハンドのGJ(ジージェイ)がリーダーを取り、すばやくセカンドデッキハンドのジェイがタグを打つ。マーリンも最後の力で抵抗を試み、ボートの直ぐ後ろでその全身を宙に躍らせる。まさにモンスターだ。さらにリーダーを回収し、できるだけ間合いを詰めてリーダーをカット。

この日は、その後も何度かマーリンのフォローがあったが、バイトまでは至らず、結局1匹に終わってしまった。最後にフォローしてきた3匹のマーリンの内、もっとも大きなサイズは完全に1000ポンド以上はあるかと思わせるような巨体で、ベイトに近づいたと思ったら、ゆっくりと巨体を反転させ、その巨体を誇示するように、横からのシルエットをわれわれに見せながら深みに消えていった。


第4日目(10月12日)

 昨日までの凪とはうってかわって、20ノット以上の風が吹く最悪のコンディションだ。でもクルーは、「ようやくマーリンフィッシングらしくなってきた。」といって結構はしゃいでいる。ノーテンキなオージーの頓着しない性格を羨ましく思う。悪天候の為か、ボートも5艇ほどしか見当たらない。

いつもと同じように昼前にアウターリーフに出てヘビータックルの開始である。フォーローやバイトは何回かあったが、フッキングにまで至らず、サイズも400ポンド前後のものばかりで、大型のマーリンが現れない。あまりにも食い気がないようなので、デッドベイトからルアーに交換して、トライしてみる。それでも3回、バイトのみでフッキングせず、ようやく4回目でフッキング。300ポンドクラスのマーリンで、難なくランディング。その後、納竿間際に250ポンドサイズを1本追加して、リザード島の湾内で投錨。

リザード島の湾内には4隻の豪華なマザーボートと10隻ほどのゲームボートが停泊していた。マザーボートの内の1隻はアメリカ人のオーナーで、ここで釣りをするために、ボートをサンフランシスコから回航してきたとか。ほんとうに贅沢な遊びだと思う。


第5日目(10月13日)

 強風の中、午前中の餌釣りのライトタックルの後、いつものように、昼前にアウターリーフへ。 2時ごろまでは何も変化なし。やはりバイトは午後2時以降から夕方までに集中するようだ、案の定、2時半頃、直ぐ後ろを走っていたボートに当たりがあり、ボートの200メートル程後ろで、マーリンがテールウォークするのが見えた。

我々にも3:30頃、ようやく当たりがありランディング。300ポンド程の中型のマーリンだった。やはり1000ポンド以上を狙っている我々にとっては、このサイズは練習サイズで、ランディングしても、なんだか物足りない感じがしてしまう。この日はリボンリーフNo9の内側に停泊。


第6日目(10月14日)

 リゾートの桟橋で水と氷を補給し、シュノーケリングを楽しんだ後、9時頃出発。
 ベイトフィッシュを釣りながらリボンリーフNo10の北側から外洋に抜け、南下。最初は3艇ほどだったフィッシングボートも午後から10艇ほどになる。リザード島のフィッシングトーナメントがあさってからだから、各ボートともプラクティスもかねてのフィッシングと見えて、かなり気合がはいっていそうだ。風はあいかわらず20〜25ノットで風が吹き出してから3日目で、うねりがかなり大きくなっている。

最初にバイトがあったのは我々のボートだった。 いつもより時間が早く12:30頃のファーストバイト。ラインが引き出され、ドラグを上げてラインを回収したとたん、350ポンド程度の巨体がジャンプし、ベイトが宙に舞った。まだ十分に飲み込んでいなかったのか、ベイトは押しつぶされただけで、きれいなまま戻ってきた。あたりがあったのは最後尾を流していたクィーンフィッシュのスイミングベイトだった。

14:30には900ポンドをランディング。ファイティングタイムは30分程度。うねりがかなりあり、マーリンのフォローがあっても全く視界に確認することができないので、突然リールが唸りをあげてラインが引き出されるので気が抜けない。このときはマーリンが宙に体を浮かせてベイトに飛び込んできた。

終了間際、5:00頃、500ポンドサイズを1匹加える。ボートに寄せてタグを打つためにリーダーを取り、ボートに寄せようとしたとき、突然ラインブレイク。650ポンドのリーダーがヤスリのようなビルでザラザラになって切れていた。ファイトタイムは20分程度だった。


第7日目(10月15日)

 このは最終日、夕方までにクックタウンまでもどらなければならないので、トローリングをしながらリボンリーフNo5まで戻ることにするが一向に当たりがなく、海もかなり時化てきたので、プライムタイムが始まりかけた3時ごろにストップフィッシングとする。


追記

 今回の釣行では最大900ポンドを筆頭に合計7匹をキャッチ。それにしても800ポンド(400キロ弱)を超えるサイズになると魚というよりモンスター、あるいはビーストと呼んでもいいような迫力がある。
ヘビータックルトローリングは、今回参加された小川様が私におっしゃったように、「チームワーク」の釣りだ。決して一人では釣り上げることのできない化け物のような魚を、キャプテン、デッキハンド、その他のクルーがフッキングからランディングまで、あるいは出港から帰港まで、力を合わせて、初めて釣り上げることができるようになる。その辺りがこの釣りの面白さだと実感できた釣行でした。

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