オーストラリア、ケアンズのフィッシング情報。  「アウトドアズ ウエブ」がケアンズから発信します。 
ケアンズのマーリン(カジキ)フィッシング、トローリングの概要
カジキ(ブラックマーリン)、1291ポンド
2006年のシーズンでランディングされた1291ポンドのマーリン。アングラーは日本人の方です。
※このマーリンは、結果的にこのシーズンの最大魚となりました。こういった記録的なサイズだったので、ギャフを打って持ち帰りました。が、ケアンズでは、基本的にキャッチ&リリースが原則です。ケアンズのマリーナにあったカジキの検量タワーは、保護の観点から10年以上も前に撤去されています。
 ケアンズでマーリン(カジキ)フィッシングが可能なのは、6月下旬から翌年の1月くらいまでです。

マーリンフィッシングのシーズンのは、6月下旬から、50キロ前後の小型のブラックマーリンで幕を開けます。それから1ヶ月くらい遅れてセールフィッシュも釣れ始めます。この小型のブラックマーリン、セイルフィッシュはインリーフでの釣りになります。この時期は、潮さえ合えば、多いボートで1日に2桁近いブラックマーリン、セイルフィッシュを釣り上げることもめずらしくありません。

 9月以降から12月頃までが、大型ブラックマーリンのシーズンです。ケアンズ近郊ではブルーマーリンはあまり釣れません。もしブルーマーリンを狙う場合は、リーフから遠く離れた、幾分水温が低くなる沖合いがそのポイントになりますから、船中泊の釣行をアレンジする必要があります。シーズンは11月から2月頃までです。

 フライフィッシングやルアーキャスティングでマーリンをしとめたいという方は、6月末から9月末までのセイルフィッシュや小型マーリンのライトタックルの時季がベストです。ただし、この時期は海況があまりよくないので、出港を中止するような場合も出てきます。そういった点では、海が穏やかになる9月以降がベストシーズンといえます。

 6月〜8月にかけてのマーリンフィッシングはインリーフがポイントで、ポイントまでは1時間程度ですから日帰りで十分楽しめます。魚がかかるのを待っているだけでは退屈という方は、潮のいいときだけトローリングを行って、それ以外は餌を使った底釣りを行うというアレンジも可能です。トローリングの経験の無い方は、こういったアレンジの方が楽しめるかもしれませんライトタックルの場合は、1隻につき6名程度での乗船となります。使用するラインは通常16〜20ポンドクラスラインです。

 本格的なトローリングシーズンは9月から12月までで、この時期はグラウンダーと呼ばれる1000ポンド以上のマーリンが釣れることも珍しくありません。ポイントはグレートバリアリーフの外側になりますから、1日だけの日帰り釣行よりも、船中泊で出かけたほうが、釣りにかけられる時間が長く取れます。

 鳥山が多くマグロの群れが見つけ易いときは、最初にマグロを釣って、それを餌にマーリンを狙います。通常はルアーかデッドベイトを使用します。

 1000ポンドクラスを狙うヘビータックルトローリングは、フッキングから取り込みまで2時間以上かかることもありますから、それなりの覚悟が必要で、「とりあえずトローリングでも、・・・」と軽い気持ちで参加すると、後で後悔することになります。ヘビータックルトローリングの場合は、1隻に付き4名程度での乗船となります。使用するラインは通常130ポンドクラスラインです。

 9月から12月はハイシーズンで、トーナメントが開催されるのもこの時季です。この時季にご予定の方は、お早めに船を予約された方がいいでしょう。希望の日程を確保する為には、トーナメントと同じ日程はなるべく避けて、遅くても3ヶ月前までにはボートの手配が必要です。ちなみに2003年、ケアンズで開催されるシーズン中のトーナメントの日程は以下の通りです。

 ライトタックル、ヘビータックルともにシーズン中には乗合での参加もできます。ただ、どのボートも最低参加人数が設定されており、ライトタックルの場合は6名、ヘビータックルの場合は4名となっている場合が殆どです。参加日程が事前に決っている場合は、予め予約をしておけば、その日に人数が集まるように予約をコントロールすることが可能です。もちろんボートをチャーターすることも可能です。
 
トローリングで釣れる魚種と、そのシーズン
 1月  2月  3月  4月  5月  6月  7月  8月  9月 10月 11月 12月
大型ブラックマーリン(300〜1200ポンド) × × × × × × ×
小型ブラックマーリン × × × ×
ブルーマーリン × × × × × ×
セールフィッシュ × ×
ヨコシマサワラ(マッカレル)
カマスサワラ(ワフー) × × × × ×
キハダ
シイラ × × × × × ×
 
サークルフックを利用したヘビータックルトローリングに関して
2007年11月のフィッシングレポートから
トローリングに使用するサークルフック。サイズは18/0か20/0です。
スキッピングに使用するイエローフィンを使ったデッドベイト。
ドラグ値を計って、マーキングしておきます。目安は10キロ、20キロ、そして30キロです。
終始、この姿勢で、体全体をロッドに預けてポンピングできればパーフェクトです。
ワイヤーマンがリーダーラインを取ったあともアングラーはロッドとラインを完全にコントロールする必要があります。
破断した600ポンドリーダー
シャークバイトに遭ったマーリン。
 最近、デッドベイトあるいはライブベイトトローリングで盛んに使われるようになったサークルフックですが、昨年は、このサークルフックでかなり痛い思いをさせられました。

今年は、ある程度の予備知識を仕入れて望みましたが、昨年のような失敗を繰り返すこともなく、6日間で900ポンドオーバー2匹を含む9匹のマーリンを釣り上げることができました。

今年のトリップで実感したのは、デッドベイトやライブベイトを使ったマーリンのトローリングは、基本的に「餌さ釣り」と同じということ。

餌を入れ、当りを待ち、フッキングさせ、ラインを巻き取り、ランディングするという一連の動作は、堤防で小魚を釣る餌さ釣りとなんら変わりません。ただ、釣れる魚のサイズが大きくなり、タックルもそれなりのサイズを使いますから、魚にしろ、タックルにしろ、なかなか一人では取り扱うことが出来なくなり、それをチームで行うだけの話です。

よく「トローリングのアングラーはラインを巻き取るだけでつまらない。」なんていう言葉を耳にしますが、けっしてそんなに簡単ではありません。

この釣りは、チームワークが必要です。アングラー、キャプテン、デッキハンドやサポートスタッフが、その時点で必要なことをお互いに理解し、それを即、行動に移していかないと、成立しないゲームです。

これから、ケアンズに大型マーリンを釣りにいらっしゃる方が、そのトロフィーサイズのマーリンをランディングできるよう、特にサークルフックを利用したトローリングのポイントを紹介したいと思います。



●バイトがあったら充分に呑み込ませること。
マーリンのバイトがあれば、スプールから音を立ててラインが引き出されます。そのとき、キャプテンはボートをニュートラルか微速前進にします。これは、ラインをあまり引き出させないようにするためと、ベイトを呑み込みこませやすくするためです。

このときアングラーは、ドラグをフリースプールにし、サミングだけで、ラインをコントロールします。片手は、リールのすぐ外側のラインに触れて、ラインテンションを保ちながら、魚の動きを感じ取ります。

1分程度は、魚の好きにさせます。


●他のクルーは、水中の他のベイトを回収する。
バイトがあり、ラインが引き出され始めたら、他のベイトをすばやく回収します。

回収するのが遅くなると、ベイトを呑み込んだマーリンが、近くにある別のベイトを呑み込んでしまうこともあります。

※サークルフックは、いったん呑み込まれたフックを引きずり出さないとフッキングしませんから、ラインテンションを掛けない状態では、魚にフッキングしていません。したがって、いったんベイトを呑み込んでも、フリースプールで泳がせている状態では、彼らには、針掛かりしているという認識はなく、近くにある別のベイトを呑み込もうとします。こういった行動を取るのは、大型のマーリンが殆どですから要注意です。

別のベイトを船べりまで回収してきても、完全にボートに上げないで、いつでも再投入できるよう、水につけておきます。

これは、最初にバイトした餌さにフッキングしなかった場合、すぐに別の餌を、マーリンの近くに流せるようにするためです。


●ストライク
1分ほどして、マーリンに充分餌さを呑み込ませたら、アングラーはドラグをストライクポジションにセットして、キャプテンに合図を送ります。

キャプテンは、ボートの速度を上げ、マーリンに呑み込まれたフックを、外側まで引きずり出し、ビル、あるいは口元にサークルフックがフッキングするようにします。

しだいにラインテンションがかかり、ヘビータックルロッドが大きくしなり始めます。この間の数秒間は、何もしないでロッドのしなり具合に注目して、完全にフッキングしたかどうか確認して下さい。場合によっては、ここでマーリンが最初のジャンプをします。

アングラーは、ロッドをファイティングチェアーに移動させ、セットし、ハーネスをリールにセットし、ファイトの準備をします。ロッドを舷側のロッドホルダーからファイティングチェアーに移動させるときは、ドラグはストライクポジションから10〜15キロ程度まで落とし、魚にラインを引きずり出されながらでも、重いタックルを充分に扱いやすくします。

その後のラインの回収を考えると、アングラーはこの一連の動作をできるだけスムーズに運び、ラインの出を最小限に抑える必要があります。


●他のクルーはデッキをクリアーにする
アングラーが、ファイティングチェアーに座って、ファイトできる体勢になるまで、他のクルーは、ファイトに必要でないものをすべてデッキ上から片付けます。バイトしていない餌さも回収し、ロッドごと、キャビン内に収納するなりします。


●最初の30分、出来れば15分でランディングする
ファイトが始まったら、できるだけラインテンションをかけて、魚に負荷を与えるようにします。通常は20〜25キロ程度のドラグ設定ですが、アングラーの体格やパワーを考慮して、可能なら30キロ程度までドラグを締めて下さい。

ドラグテンションを掛ければ掛けるほど魚が浮いてきやすくなり、ジャンプの回数や方向転換も多くなり、それだけラインを回収できるチャンスも多くなります。

ラインを早く回収できれば、アングラーの疲労度も少なくなり、ランディングまでの時間がそれだけ短く出来ます。そういった点では、ファイト中のアングラーは、足を常に伸ばした状態で、全体重を常にロッドに預けて、体重を使ってポンピング出来るようなファイトをした方が有利です。

ファイティングチェアーに腰掛けたままで、足の屈伸を利用してファイトするやり方は、アングラーの疲労度が大きくなり、ランディングまでの時間が長くなります。

なるべく短時間でランディングできる方法を、常に考えながらファイトするようにします。短時間でランディングできれば、魚もまだ体力のある内にリリース可能で、それだけ生存率も高くなります。

ドラグテンションが不足すると、魚に深く潜られてしまいます。結果として、魚をリフトするのに時間がかかり、魚を弱らせてしまい、最後にはシャークバイトで魚を失うことになります。


●チームのコミュニケーション
短時間のうちに、1000ポンド(453キロ)を越えるマーリンをランディングまで持ち込むためのには、そのチーム内での役割分担を明確にしておかなければいけません。

そのためには、各パートのメンバーが、あらゆる事態を想定して、瞬時に動けるようにするためのイメージトレーニングは欠かせません。

その上で、お互いが、各メンバーと頻繁にコミュニケーションを獲り、そのときの状況を的確に判断して、メンバー全員が1人のアングラーとなって動ければ、トロフィーサイズのマーリンをランディングすることができるのです。
 
フォトアルバム
2008年 トーナメントスケジュール
ケアンズ 6キロライトタックルトーナメント 8月2日、3日
ケアンズ ノーシップ ライトタックルスラム 8月22日〜24日
タウンズビル、ビルフィッシュトーナメント 9月5日〜10日
イニスフェイル ビルフィッシュトーナメント 9月13日〜15日
第22回リザード島ブラックマーリントーナメント 10月4日〜11日
ケアンズ トロフィーボート スポーツフィッシングトーナメント 10月10日〜12日
ケアンズ 第25回リボン、レディーストーナメント 12月6日

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